ちょっと前になりますが、
札幌で開催された剣道の6段及び7段の審査会をみてきました。
札幌…というか北海道で6段、7段の審査会は2~3年に1回くらいの間隔で開催されるので、機会があれば観に行きたいなと前々から思っていましたし、2019年は札幌で審査会が開催されるというので、久し振りに街まで遠征してきました。
1種審査会との違いなんかも、わたしの見た範囲で書いてみたいと思いますので、よかったらお付き合いくださいませ。
剣道6段、7段審査会の開催は…
東京、名古屋などでは毎年決まった時期に開催されていますが、北海道など、地方では数年おきの開催になっているようです。(因みに2019年は沖縄でも6段審査会が開催されてます)
普段、お目にかかれない高段位の審査会であること、時々稽古をつけて頂く地区の先生方も受審されるというので、応援も込めて、観に行ったというわけです。
◆札幌6段、7段審査会の概要
開催は2019年8月11日(日) 北海道立総合体育センター サブアリーナ
6段審査会が午前9時~午前9時半まで受け付けで、審査会氏が9時50分くらいから
7段審査会は午前11時半~正午まで受付で、6段審査会終了後審査開始
というタイムスケジュールでした。
東京のような、受審者が多い会場では、2日に分けての開催になる会場もありますが、札幌は1日で終わらせるスケジュールでした。
◆受審者数
6段 252名
7段 164名
計、416名でした。
で、審査会場は、2つ。
この人数を2コートでこなすのってちょっと厳しくね?と思ったのですが、1種審査と違って、互角稽古(多分1分程度)を2回するだけなので2コートで間に合うのかなとも思いました。
でも。
日本剣道形の審査まで、全て終了したの夕方6時近かったと、あとで聞きました(私は、都合で午後3時くらいまでしか会場に居れなかったので)やっぱり、それなりに時間がかかったみたいでした。
札幌審査会の結果は
6段 14.3%
7段 12.8%
という結果でした。
詳細は全剣連のホームページにも掲載されていますので興味のある方はそちらでご覧ください。
先生によりますと、合格率は他の会場よりも低めなんだそう。
受審者の数自体が東京辺りに比べたら少ない分、合格者も少なくなってしまってるのでは…、ということでした。
でも、その事を踏まえても、合格率は低かったかなというのを聞きました。
やっぱり高段位の審査会は厳しいんですねえ。
▼こちらの記事でも書きましたが
剣道の昇級審査、昇段審査ってどういう試験なの?
六段は、剣道の精義に錬達し、技倆優秀なる者
七段は、剣道の精義に熟達し、技倆秀逸なる者
という合格の基準に該当しないといけないし。
簡単な訳、ないですよねえ。
一種審査会との違いは?
一種審査会との違いですが。
・実技は互角稽古のみの審査
これは、北海道の審査会だけのことかも…なのですが、北海道では、一種審査の実技審査では、切り返し→打ち込み稽古→互角稽古となっています。(二種審査も互角稽古だけです)
まずここが違いますね。
いきなり互角稽古になるので、一回目の立ち会いはきつそう…(–;
あ、日本剣道形は実技の後にします。1種では全員形の審査もしますが、高段位審査では、実技に合格した方だけの審査になります。
・一種審査のように、ばんばん打ち込んでない
まあ、受審者も五段以上の経験のある先生方ばかりだし、一種審査のような掛かり稽古みたくな打ち込みをする方はいらっしゃらなかったですね。
一種審査会でも、注意事項に掛かり稽古のような打ち込みはしないよう言われるのですが、やっぱり中学生とか高校生だとどんどん打ち込んでしまう子、結構いたし。
剣先で互いの間合いとか呼吸を計りつつ、仕掛けて行くタイミングを見ているというか…
そういう立ち合いばかりでした。
高段位の先生方の立ち合いは、やっぱり違いますね。
・途中で合否の発表がある
一種審査では、合否の発表は日本剣道形までやってからでしたが(二種はまだ未体験なので分からないです)六段・七段審査では、審査員が休憩を取るタイミングで、それまでの受審者の合否の発表がされてました。
なので、そこで不合格になった方は早々に会場から引き揚げていく方も結構いらっしゃいました。
実技が実は不合格なのに、一種審査では最後まで居なくてはいけないのもしんどいっちゃあしんどいけど、あまりに早くに合否が分かってしまうのも何だかなあ……な、気分になりましたね。
・審査待ちの受審者の席に、椅子が置いてある
これ、動画でみたことあったのですが、受審者の控えのスペース、最前列には椅子が置いてありました。
・「○○先生」と呼ばれる
順番が近くなってきた受審者を呼ぶのに、1種審査では○○君、あるいは○○さんと
呼ばれてましたが、流石に高段位の審査会では○○先生、と先生を付けての呼び出し。
などなど。
1種審査会と違う点、色々ありました。あと、これは2種審査もなのですが審査の順番は、年齢順だけで男女一緒です。小柄な女性が大柄な男性と当たってしまう、という組み合わせも生じるんですよね。こればかりは運、ですねえ。
それから。
正面に全剣連の旗が掲げてありました。ま、高段位審査会は全剣連の統括になるので当然なんですけど、全剣連の旗、初めてみました。
五段・六段の先生方でも緊張されるので…
普段は教える立場におられる先生方ばかりなのですが、審査を受けるとなるとやはり緊張されるそうで(まあ、当たり前かな)なるべく顔見知りの先生方に見つからないように、こっそり観に行って帰ってくるつもりでした。
けど。
会場のきたえーるのサブアリーナは、意外と狭い会場で観客席が上の方にあるタイプの会場じゃ、なかったんですね。
そこへ持ってきて、受審者や応援、見学の人が結構多くてうちの地区の先生方もいっぱい来られてまして……
見つかりまくり、でした。
仕方ないかあ、と顔見知りの先生に出くわしたら挨拶をして見学しておりました。
前に聞いた話なのですが、審査前は、緊張するので知人の相手をするのも勘弁して欲しい~、な心境になってしまうそうで、観に行くなら、見つからないようにした方がいいよ、と言われてましたので、こっそり見る予定だったのが……ダメでした。
これも聞いた話ですが、知人に出くわすのが嫌なので、敢えて遠くの審査会場で受審する方もおられるそうです。
まあ、そうだろうなあ…って、思いました。
自分も段審査の時、緊張しまくりだったものな~、と振り返ってみたらそういう心境でしたもん。
6段と7段の審査の違い
6段審査を受審された方がたと、7段審査を受審された方がたの違いについて、個人的に思ったことを書いてみます。3段風情が何を偉そうに…と怒られそうですが、今回の審査会をみていて感じたことをちょっと纏めてみますね。
勿論、5段、6段を取得してそれなりの年数を経ている先生方ばかりですので立ち合いのレベルは勿論高いです。
でも。
6段審査を受審される先生方の立ち合いと、7段審査を受審される先生方の立ち合いって、違うんですよね。
上手く表現できないのですが、醸し出す雰囲気とか、技を出す時の間合いや所作等々…。
何か、やっぱり違うんです。
これ、実際に高段位の審査を見た方が分かるかと思います。(つか、見ないと分からない?)
動画サイトにアップされている動画を見るのでもいいとは思いますが、やはり実際に見た方がより肌で感じられるかと思います。
受付の係の方が、あの…!
ここからはちょっとミーハーな内容になってしまうので初めにお断り(笑)
実は、今回の審査会で個人的に一番驚いたことだったのですが
受付係のお兄さんの中に、あの
安藤翔さんがいましたーーーっ!!
正直、マジびっくりでしたよ。
あの安藤翔が受付してるーーーーっ!!!
てんで。
わたしが会場に付いた時には、六段審査の受け付けはすでに終わっていたので気付かなかったのですが、七段審査の受付が開始されるかなという時間になって、係の方が所定の場所で準備を始めていたんですね。
その中に、安藤翔さんもいらっしゃった、という。今回の審査会のお手伝いに、道警の特練(以外のお巡りさんもいらした?)の方々もお手伝いに来られてたのかなあ。
安藤翔さんは、試合の動画などはちょこちょこ拝見しているのですが、剣道していない、普段(という訳でもないですが)の安藤さんって見る機会もないし……
こんな至近距離で安藤翔さんを拝見できたのが、個人的に超ラッキー♪
な出来ごとでございました。
剣道していない安藤翔さんって見たことなかったのですが、ほんと、爽やか好青年という感じでした~。
ということで、心の中で
「全日本選手権、今年こそ制覇を!」
と応援してきました(えへv)
まとめ
ということで、札幌で行われた剣道の6段・7段の審査会を見てきました。
審査を受けられる先生方も、それなりのキャリアを持った方ばかりなのに、10%台という合格率は、高段位になるほど合格は難しくなるんだなというのを改めて思いました。
動画サイトでは、審査会の動画をたまに見たりするのですがやっぱり実際に審査会を見るのは、色々と勉強にもなりました。なので、もし機会があれば高段位審査会を観に行くことをお薦めします。
そして。
昇段審査を受けるなら若い方がいいよと、うちの先生も言っておられましたし、もし、このブログをお読み頂いている方で昇段審査にチャレンジしてみようかなとお思いの方がおいででしたら、早いうちの受審をお薦めします。
わたしもね、
いつかあの場所に立ってみたいなあ~っていう気持ちも、ちょっと沸いてきました(←いつになることやら、ですが)
そして。
個人的に思いがけないご褒美も用意されてたなという、今回の6段・7段審査会の見学でございました。
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